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最近、オクで落札したジャンクのDATですが何とか復活しました。

実は数年前にもジャンク品を入手しておりますので、本機で2台目ということになります。1台目は特にロータリエンコーダーのギヤ割れという定番故障で復活不能なため長い間放置したままでしたが、何とかこの機体の音を聴いてみたいという気持ちはずっと持っていました。
この2台目の機体はトレイが出て来ないというものでしたが、確かにEJECTボタンが押しつぶされたようになっております。どうにかトレイを動作させることができましたが、スイッチの交換が必要です。

しかし問題は続き、この機種の定番故障箇所であるポストの固着(ピンチローラーの右側にあるポストです)がありました。1台目も同じ状況でしたし、Web上でみる本機の修理記事でも必ずといっていい程この問題は触れられています。メーカーもここまで長く使われることを想定して製造していなかったのでしょうが、グリスの質があまり良いものではなかったのでしょうね。
固着を解消して組み直すとテープをローディングするようになりました。ヤレヤレと思ったのも束の間、サプライ側のリールは回転しているのですがテイクアップ(巻き取り)側のリールが回転しません。なので、テープが機器の中にどんどん出てきてしまいました。
同じ機体が2台ある強みで、別の機体のリール基板に変更してみたり、本体側基板の問題かと思いメカアッセンブリそのものを別の機体に移植してみたりしましたが状況は変わりません。
万策尽きて、ある時ふと、リール基板を手に持ちリールを指でつまんで回してみたら、確かにサプライ側は軽く回せますがテイクアップ側は回りません。無理しない程度に少し力を入れて回すとだんだん軽くなってゆきサプライ側と変わらない状況なりました。要するに、リールの片側だけ固着していたことになります。これは1台目の基板でも同じ状況でした。
EJECTスイッチについては、1台目のフロントパネル全体と交換することで対処しました。

以上のような経過でなんとか復活させることができ本機の音(DACはTDA1541)を聴くことができました。この機体はロータリエンコーダーが生きていたことと駆動系のベルト類が伸び加減だけど1台目のように朽ち果てていなかったことが復活のポイントです。
pioneerのD-1000に比べて本機はメンテナンスがし易いですね。DATの実動機が複数あっても仕方がないのですが、初代機でもありますので動態保存することにします。