例のヒーター断線した球の交換も無事終わり、もう1ch分の基板も完成しました。ご覧のとおり、数日前からテストも兼ねてバラック状態ですが音出ししています。
球を交換した方の基板は、調整の際には特に問題となるところは無く、AOCの動作も完璧で0.5mV以下のオフセットです。正に張り付くという感じで少し感動しました。
後から製作した基板の方は、ヒーター断線もなく順調に出来上がったのですが、AOCの半固定抵抗を回しきっても2mV以下には下がってくれません。しかもオフセット電圧もかなりフラついて落ち着きません。初段ペア選別の不良並びにAOC回路のFETペア選別の不良ということでしょうか。半固定を500Ωに変更してみましたが、相変わらず安定度が悪いので、以前にペア選別をしっかりやった中古品が部品箱にありましたのでこれに変更しました。(但し、GRランクですが)
ようやく1mV以下に収束するように調整できましたが、最初の基板と較べるとまだ少し安定感がありません。
音に関しては大分こなれてきたというか、当初はかなり硬い固まったような音だったですが、だんだんと空間に拡がるような感じが出てきています。
(2010/08/03 追記)
長らくブログ更新をしておりませんが、その間もずっとこのラインアンプで音楽を聴き続けています。
エージングも完全に終わり現在では本当に素晴らしい音を奏でてくれています。最初のl頃は、Nタイプ半導体ラインアンプといい勝負かなと思っていましたが、日が経つにつれ段々と本領発揮という感じで良くなっていきました。
それを一言で敢えて表現するとすれば、「濃密で豊潤」(一言になってないですね(^^;)というところでしょうか。どのジャンルの音楽でも共通しての感想なのですが、特に弦楽器の重奏などは本当に心地よく、最近ではクラシックを中心に聴いております。
これがWestern固有の音なのか、はたまた真空管アンプに共通するものなかは分かりませんが、出来ればイコライザーを含めたプリアンプとしてレコードも聴いてみたい気もします。
ただ、イコライザーまで製作するとなると、最近403Aの単価も上がっているようで、おいそれと買えるものでは無くなってきているようです。金田先生も本製作記事中で、ローノイズなものはEF86(テレフンケン)よりも見つかる確率は低いとおっしゃっておられますし。
いずれにせよ、常用のラインアンプとすべく早いうちにケースに収めたいと思っています。何せ最近発表されたバッテリードライブのパワーアンプが気になって仕方ない今日この頃であります。
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